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2011/9/12
報告者 / 増田 聡 (NPO ASTER)
2011年9月にSoftware Park Thailandにて、Thailand SPINを中心としたタイのソフトウェア技術者に対して日本のソフトウェアテストの状況を共有してきました。その発表記をご紹介します。
2011年9月12日に西康晴(NPO ASTER)とともにSoftware Park Thailandを訪問し、
を行いました。その内容を報告します。
Software Park ThailandのDirectorであるThanachart Numnondaさんをはじめ、今回タイ側の受け入れの中心グループであるThailand SPINの方々とソフトウェア開発、品質、テストなどについて日本とタイの情報共有を行いました。
Software Park Thailandは、SPINやCMMIなどソフトウェアに関する共通的な取り組みを支援しており、その活動を支援することによりタイの企業のソフトウェア技術、品質の向上を図っています。
午後はSoftware Park Thailand内で開催されたカンファレンスにて、日本のソフトウェアテストの状況について増田から、NPO法人ASTERの活動について西から講演を行いました。当初予定の聴講者は50名だったのですが、申込者が増え部屋を大きな講堂に変更し当日は約150名の方が聴講されました。
聴講者からは、日本ではソフトウェアテストの技術をどのように学んでいるか、技術力の向上としてどのような活動をしているのかなどの質問が出ていました。
講演後、Thailand SPINのテストコミュニティの方達とざっくばらんな情報交換会を行いました。彼らは主に外資系の企業の情報システム部のQAマネジャで品質を上げるために、プロセス改善やソフトウェアテスト技術の向上などに取り組んでいます。彼らが置かれている状況を聞けましたので、以下にまとめます。
ソフトウェアテストのDemandはあるが、大きなプロジェクトのみです。テストをタイの中でメジャーにしたい。そのためにISTQBの認証国になることも選択肢と考えています。
ただし、言語の壁は気になる。タイのソフトウェア技術者で英語を話せる人たちは少数派ではあるが自分達で情報を探し技術向上を図っています。英語を話せない人たちは、情報や技術向上に興味がないようです。
実務上でピンポイントに求められているテストやQAなどに取り組んでいる。最終的には品質向上がゴールです。
深くは考えたことはありません。それぞれで違うかもしれません。
品質の考え方は異なります。最終製品の障害がないことが高品質という場合もあります。プロセスが正しい場合を高品質という場合もあります。
タイでは納品物に対してお金を払い、品質をあまり気にかけない傾向があるようです。
タイではこれからソフトウェアテストという領域が認知されていく状況にあるという印象を受けました。その活動の中心として、今回会ったSoftware Park Thailandの方やThailand SPINのテストコミュニティの方が活躍していくことと思います。NPO ASTERとしても国際連携の観点からこのタイのコミュニティと連携していきたいと考えています。