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テストツール丸わかりガイド V1.0(Test Tool Guide Working Group)

1. テストツールWG目的

日本のソフトウェア開発現場では、諸外国に比べテストツールの活用が進んでいません。ASTERでは、テストツールを開発現場へ普及推進するため、2010年11月にテストツールWGを設立し、テストツールを開発、販売しているベンダー企業や、テストツールを活用しているソフトウェア開発企業の方々に参加いただき、活動をしてきました。本WGの設立当初には、参加メンバー全員で、「ベンダー間の垣根を取り払い、日本の開発現場で効果的にテストツールを活用できるようにするにはどうすべきか」という議論を重ねてきました。そして、議論をとおして、テストツールを使いこなせる開発現場こそが品質のよいソフトウェアを世の中に送り出すことができると確信し、その役に立つことこそがテストツールの価値であることを共有するという結論に至りました。

2. 活動の方向性

  1. 日本の開発現場へのテストツール普及推進(なぜ開発現場にテストツールが必要なのかを理解してもらう)
  2. マネジメント層へテストツールの価値をアピール
  3. 日本の開発現場へテストツール活用方法の最適解を提案

テストツールWGは下記の団体と協力・連携しながら活動を進めています。

【テスト自動化研究会(STAR)】
https://sites.google.com/site/testautomationresearch/

3. これまでの活動 (2012年6月現在)

4. 参加企業

  • テストツールベンダー、テストツール販売代理店 12社
  • テストツールユーザ企業 2社

※テストツールWGでは、参加企業を募集しております。詳しくは下記の<お問い合わせ先>へメールにてご連絡ください。

5. 「テストツールまるわかりガイド(入門編)」公開について

2012年7月2日
特定非営利活動法人 ソフトウェアテスト技術振興協会
テストツールワーキンググループ

特定非営利活動法人 ソフトウェアテスト技術振興協会(ASTER)テストツールWGは、「テストツールまるわかりガイド(入門編)」を2012年7月2日に公開しました。

本冊子は、日本のソフトウェア開発の現場においてテストツールの普及と導入推進を目的とし、「入門編」として開発現場の若手から管理者まで幅広い層に対してテストツールを活用するための基礎的な情報を提供するものです。

本冊子の策定にあたっては、有償/無償ツールを分け隔てることなく、現場で活用できる多様なテストツールを紹介することを念頭に置いて作業を行いました。
このためオープンソースのテストツールについては、ユーザの立場である策定メンバーが代表的なツールを1種ずつ取り上げるようにしました。
市販テストツールについては、企業間の垣根を越えて多様なツールを知っていただくために、国内のテストツールベンダ/販社 各社に協力を呼びかけ、国内で入手可能な各種テストツールの基本情報を得られるように努めました。

テストツールWGでは、テストツールの活用なしに、開発における競争力を高め、品質を確保し、かつ効率を追及することは難しいと考えています。
このため、今回発行する「入門編」にとどまらず、実践的な情報を提供するための冊子の発行や、セミナーの企画などを行う予定です。

※テストツール活用のための「健康診断」チェックサイトについて

「テストツールまるわかりガイド(入門編)」の第二章「あなたのプロジェクト、健康診断」にて掲載されている問診チェックリストはWeb上からも行えるよう準備を進めています。(準備が出来次第本ページからチェックリストの掲載されているWebサイトへのリンクを用意いたします。)Web上では問診に回答するとその場で採点結果とレーダーチャートによる分析結果が閲覧可能になっています。また平均との比較も可能になります。詳細は本ページ上で随時公開していきます。ご期待ください。

テストツールまるわかりガイド(入門編)公開に寄せて

現代において巨大で複雑な人工物を構築するときに、道具の使用は不可欠です。例えば高層ビルの建設現場で整地をする場合、ブルドーザやパワーショベルといった重機が当然ですが使われています。
重機だけでは仕上げの精度が出せませんから、職人による手作業も必要です。機械であろうが人力であろうが、建設現場で道具を使うことに疑問を挟む余地などありません。生産性、効率性、品質、といったQCDのどの側面から考えたとしても、建設現場に限らず、冒頭に挙げた性質を持つ人工物を構築するときに、道具の使用を否定することなどできないでしょう。
これは道理なのですが、この道理がいまだ通用していない人工物があります。そう、ソフトウェアです。
日本のソフトウェア開発の場において、道具のことはカタカナで「ツール」と呼ばれています。ソフトウェアという論理で構成される人工物を構築するときに必要なツールとして、現場で必ず使われているものを挙げるとすれば、どういったツールになるでしょうか。 まず、テキストエディタ、モデリングツール、コンパイラといったツールが出てくることでしょう。
質問を変えて、現在使用している「テストツール」名を挙げてみた場合、幾つの答えが返ってくるでしょうか。先に挙げた「必ず使われているツール」とは異なり、パラパラとした返事しかなかったとしても不思議ではないというのが、現在の日本のソフトウェア開発の多くの現場での実状ではないでしょうか。
これはメディアや公的機関による調査でも明らかになっている事実でもあります。
品質を確保するためにソフトウェアテストの実施を必須としている現場においてさえ、テストツールにコスト(人的コスト、購入コストなど総合的なもの)をかけることを嫌い、人的コストを抑えた人海戦術による手動テストを行っているという話はちらほらと耳にします。
時には、世の中にどの様なテストツールがあるのかを知らないがために、手動テストにとどまっているケースがあるとも聞きます。
ツール(道具)を使うためには、まずどの様な道具があるかを知らなければなりません。道具の存在を知った次に、道具の特徴を把握し、道具を使う人間の実力に応じた道具を選ぶ必要があります。
テストツールでも同じことが言えるのですが、これまで日本の開発現場で導入可能なテストツールを、有償/無償を問わず広く扱った情報源というものはあまりありませんでした。
こういった点から、今回テストツールワーキンググループがまとめあげたこの冊子は開発現場の担当者から管理者まで、テストツールの情報を得る上で、非常に価値あるものであると確信しております。本冊子をきっかけにしてテストツールの導入が促進され、ツールを使いこなせる高いスキルを持つ開発者やテスト担当者が増えることで、現場でのQCDに良い影響を与え、ひいては日本のソフトウェア開発力が向上することを心より期待しています。
本冊子は「入門編」としての位置づけでありますが、当NPO法人では本テストツールワーキンググループや他の事業活動を通じて、ソフトウェアテストを軸として、ソフトウェア開発現場に有用な成果をアウトプットし続けます。NPO法人ASTERの活動に対して、今後とも、ご理解、ご支援、ご協力のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2012年7月2日 ASTER副理事長 大西建児

詳細・お問い合わせ

本件に関するお問い合わせ先

特定非営利活動法人 ソフトウェアテスト技術振興協会
 E-mail: query@aster.or.jp

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